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銀行の海外送金で引かれる手数料は何種類あるか

銀行の海外送金にかかる費用は、送る銀行の送金手数料だけではありません。円のまま送る手数料、為替レートに含まれる手数料、途中の中継銀行と受け取る銀行の手数料があり、最後の二つは送る時点では金額が決まらないことがあります。

最終更新: 2026年10月8日

1本の細長い紙のリボンが4組の木製ローラーの間を通り、ローラーを抜けるたびに端が細く巻き取られて下に落ち、リボンが少しずつ細くなっていくイラスト

銀行で海外送金をすると、手数料表の「送金手数料」の欄だけを見て費用を見積もりがちです。楽天銀行は自行の手数料ページの冒頭で、海外送金の費用には「送金を行う銀行に払う手数料や、中継銀行・受取銀行に支払う手数料、円から特定通貨に両替する際に発生する両替費用など」がかかると説明しています。送る銀行に払う手数料、為替の費用、途中と受け取り側の銀行の手数料は、別々にかかります。

この記事では、三菱UFJ銀行・三井住友銀行・楽天銀行の手数料表と案内(2026年10月8日に確認)をもとに、手数料の種類と名前、金額、送る時点でわかるかどうかを整理します。金額は各行の個人向けの案内で、法人向けや外貨預金からの送金の条件は扱いません。

手数料は、送る銀行・為替・途中の銀行・受け取る銀行の四か所で生まれる

三井住友銀行は、自行の手数料を三つに分けて説明しています。受取人の銀行あてに支払いの指図を送るための「送金手数料」、送金と同じ通貨で代金を払うときの「リフティングチャージ」、受取人の銀行や経由銀行で発生する手数料を依頼人が負担するときの「関係銀行手数料」です。これに、円を外貨に替えるときの為替の費用が加わります。

銀行の海外送金にかかる主な費用
費用どこに払うか送る時点で額がわかるか
送金手数料送る銀行わかる(手数料表に載っている)
円為替取扱手数料・リフティングチャージ(円のまま、または同じ通貨で送る場合)送る銀行わかる(定額、または送金額の0.05%で最低額あり)
為替の手数料(円を外貨に替える場合)送る銀行レートに含まれる。どの時点のレートが使われるかは銀行で違う(三菱UFJ銀行のインターネット送金は実行時点)
中継銀行手数料途中で経由する銀行わからないことがある。経由する銀行が事前にわからないため
受取銀行手数料受け取る側の銀行わからないことがある。受け取る銀行が決める

三菱UFJ銀行・三井住友銀行・楽天銀行の手数料表と案内(2026年10月8日に確認)から当サイトで整理。名前は銀行ごとに少しずつ違います。

図1 送ったお金から費用が差し引かれる順番送る銀行の手数料と為替の費用は送る時点でかかり、中継銀行と受け取る銀行の手数料は途中と最後で差し引かれることがあります。
  1. 送る銀行送金手数料。円のまま送るなら円為替取扱手数料(楽天銀行ではリフティングチャージ)も。
  2. 円から外貨への両替銀行のレート(三菱UFJ銀行・三井住友銀行では TTS)に為替の手数料が含まれる。
  3. 中継銀行経由する銀行ごとに手数料が差し引かれることがある。どこを通るかは事前にわからない。
  4. 受け取る銀行受け取る側の銀行の手数料。楽天銀行は受取人の負担としている。

送金手数料は、申し込み方法と送り先の銀行で変わる

手数料表のいちばん上にある送金手数料は、インターネットで申し込むか窓口で申し込むか、送り先が自行の海外拠点か他の銀行かで変わります。

個人の海外送金の送金手数料(1件あたり)
銀行インターネット窓口
三菱UFJ銀行海外の自行拠点あて2,500円、他の銀行あて3,000円7,000円(外国送金Webサポート+)
三井住友銀行海外支店・現地法人・連携銀行あて3,000円、海外の他の銀行あて3,500円7,000円/7,500円
楽天銀行750円—

各行の手数料表で2026年10月8日に確認(三菱UFJ銀行は「2026年10月1日現在」の表)。3行とも、海外送金の手数料に消費税はかからないと案内しています。楽天銀行の手数料表には窓口の欄がありません。

図2 インターネットで海外の他の銀行あてに送るときの送金手数料三井住友銀行3,500円、三菱UFJ銀行3,000円、楽天銀行750円。どれも送金手数料だけの額で、為替の費用や中継銀行の手数料は含みません。

出典: 各行の手数料表(2026年10月8日に確認)。円のまま送る場合は、別に円為替取扱手数料などがかかります。

数値を表で見る
銀行送金手数料(1件)
三井住友銀行3,500円
三菱UFJ銀行3,000円
楽天銀行750円

送金手数料が低くても、ほかの費用が大きければ合計は変わります。たとえば楽天銀行の送金手数料は750円ですが、円のまま送る場合は円貨送金手数料(リフティングチャージ)3,000円が別にかかります。三菱UFJ銀行と三井住友銀行でも、円のまま送れば最低2,500円の手数料が加わります。送金手数料の欄だけでは、銀行の費用は比べられません。

円のまま送ると、送金手数料とは別の手数料がかかる

外貨に替えずに日本円のまま送る場合、送る銀行では円を外貨に替えませんが、その代わりに別の手数料がかかります。名前と金額は銀行ごとに違います。

  • 三菱UFJ銀行: 円建てで送る場合、送金手数料に加えて円為替取扱手数料(送金額の0.050%、最低2,500円)。
  • 三井住友銀行: 円建てで送る場合は円為替取扱手数料(送金額の0.05%、最低2,500円)。外貨を同じ通貨で送る場合はリフティングチャージ(送金額の0.05%、最低2,500円または25米ドル)。
  • 楽天銀行: 円建てで送る場合は円貨送金手数料(リフティングチャージ)3,000円。

同じ「リフティングチャージ」という名前でも、三井住友銀行では外貨を同じ通貨のまま送るときの手数料、楽天銀行では円で送るときの手数料を指しています。手数料表を読むときは、名前よりも「どんな送り方のときにかかるか」の説明を見てください。

為替の手数料は、手数料表ではなくレートの中に入っている

円を外貨に替えて送るとき、銀行は自行のレートで両替します。三菱UFJ銀行は、円から外貨に替えるときのレートを TTS(電信売相場)と呼び、インターネットの外国送金では申し込んだ時点ではなく、送金を実行する時点の TTS を使うと案内しています。申し込んでから実行までにレートが動けば、円で払う額も変わります。

三井住友銀行は、インターネットの外国送金に適用する為替手数料を通貨ごとに公表しています。1米ドルあたり1円、1ユーロあたり1.4円、1英ポンドあたり4円などです。たとえば1,000米ドルを送るなら、為替手数料は1,000円分になります(当サイトの計算例)。この手数料は手数料表の送金手数料とは別で、レートに含まれた形で払います。

楽天銀行のレートは、一般的な銀行間の為替相場に楽天銀行の為替手数料を加えたものです。さらに、営業日の17時前後から翌営業日の10時前後までは1.0075倍の夜間レート、休業日の前営業日の17時前後から休み明けの10時前後までは1.015倍の休日レートになり、楽天銀行自身が「割高なレート」と書いています。申し込む時間帯でも費用が変わるということです。

中継銀行と受取銀行の手数料は、送る時点では決まらないことがある

全国銀行協会によると、外国送金は通貨や送り方によって1つ以上の経由銀行を通ることがあり、日本の銀行は受け付けた時点で経由銀行の有無や名前、所在地を把握できません。どこを通るかわからない以上、途中で引かれる手数料も送る時点では決まりません。

各行は、この手数料を送る人が負担するか、受け取る人が負担するかを選べるようにしています(選べない場合もあります)。送る人の負担にした場合の扱いは次のとおりです。

中継銀行・受取銀行の手数料を送る人の負担にした場合
銀行送るときに払う額後から請求される場合
三菱UFJ銀行支払銀行手数料3,000円(インターネットの三菱UFJダイレクトは受取人負担のみ)支払銀行から10万円を超える請求があった場合、差額を請求
三井住友銀行関係銀行手数料2,500円受取銀行や経由銀行からの請求が4,000円を超えた場合、2,500円との差額を後日請求。金額も時期も送る時点では決まらない
楽天銀行中継銀行手数料1,000円(選べるのは中継銀行手数料だけで、受取銀行手数料は受取人の負担)送金後に中継銀行・受取銀行から請求された手数料を請求することがある

各行の手数料表と案内で2026年10月8日に確認。送る人の負担にしても、受け取る側で手数料を引く銀行があると、三井住友銀行と楽天銀行は注意しています。

受け取る人の負担にした場合は、中継銀行の手数料が送金額から差し引かれます。楽天銀行は、その額は中継銀行によって違い、合計で1,000円以上になることもあるとしています。三菱UFJ銀行は、自行の海外支店や現地法人を含む海外の中継銀行が手数料を差し引くことがあると書いています。Wise は、中継銀行の手数料は銀行によって違い、一般に15〜50米ドル相当、ときにはそれ以上で、SWIFT の送金では避けられないと説明しています。

「依頼人負担」と「受取人負担」で、受け取る額が変わる

中継銀行と受取銀行の手数料をだれが払うかについて、SBIレミットは OUR・SHA という言葉で説明しています。OUR は送る人がこれらの手数料を負担し、受取人は指定した額を受け取れる方式、SHA は受け取る人が負担し、受け取る額が送った額と違うことがある方式です。日本の銀行の手数料表では「依頼人負担」「受取人負担」と書かれています。

家族に決まった額を届けたいときは、依頼人負担を選べるかを確かめます。ただし、三菱UFJ銀行のインターネット送金のように受取人負担しか選べない場合があり、依頼人負担にしても受け取る銀行が手数料を引くことはあります。受取人に決まった額が届くかどうかは、最後は受け取る銀行の扱いにも左右されます。

比べるときは、家族が受け取る額で見る

ここまでの費用を一覧にすると、比べるときに確かめる点は次のとおりです。

  1. 送金手数料(申し込み方法と送り先の銀行で変わる)。
  2. 外貨に替えて送るか、円のまま送るか。円のままなら円為替取扱手数料などがかかる。
  3. 為替レートに含まれる手数料。市場の中値レートとの差で比べる。どの時点のレートが使われるか、申し込みの時間帯で変わるかも銀行ごとに違う。
  4. 中継銀行・受取銀行の手数料をだれが負担するか。依頼人負担なら、後から差額を請求される条件。
  5. 受取人が実際に受け取る額。最後はこの額で比べる。

銀行以外の送金サービス(資金移動業者)は、手数料や受取額の示し方が銀行と違います。1回に送れる額などの違いは1回100万円の上限の記事、送金が届かないときの手数料は届かない・戻ってきた送金の記事、各社の総コストは送金コストの比較表で確認できます。

手数料と為替レートを含めた受取額は、送金先ごとの比較表で見比べられます。

あわせて読む

出典

本文の数字・条文・各社の扱いは、次の公式ページで確認したものです。確認日より後に変わっている場合があります。

  1. 楽天銀行「海外送金 手数料」確認日 2026-10-08
  2. 三井住友銀行「外国送金」(手数料の説明)確認日 2026-10-08
  3. 三菱UFJ銀行「外国為替関連手数料」確認日 2026-10-08
  4. 三井住友銀行「海外送金のお手続きについて」(手数料)確認日 2026-10-08
  5. 楽天銀行「海外送金 商品概要」確認日 2026-10-08
  6. 三井住友銀行「外国為替関連手数料」(PDF)確認日 2026-10-08
  7. 三菱UFJダイレクト「外国送金」確認日 2026-10-08
  8. 三菱UFJ銀行「外国為替用語集」確認日 2026-10-08
  9. 三井住友銀行「外国送金」(為替手数料)確認日 2026-10-08
  10. 全国銀行協会「外国送金について」(経由銀行)確認日 2026-10-08
  11. 三菱UFJ銀行「外国為替関連手数料」(支払銀行手数料)確認日 2026-10-08
  12. 三井住友銀行「外国為替関連手数料」(関係銀行手数料)確認日 2026-10-08
  13. Wise ヘルプ(中継銀行の手数料)確認日 2026-10-08
  14. SBIレミット「手数料」(OUR・SHA)確認日 2026-10-08